【業界動向】AI実運用が個人投資家へ、稲木氏・金融庁・BMT MAXが連携

2025年6月26日、日本の金融界は重要な節目を迎えました。
著名な資産運用アドバイザーおよび投資教育者である稲木義盛氏が、日本の金融庁および国際的なロボアドバイザー企業BMT MAXと正式に覚書を締結し、AIトレーディングシステムの第6回リアルマネーテスト運用を完了。今回初めて、日本の個人投資家口座を対象とした公開実験が実現します。

これまでの5回の運用は主に、海外の年金基金や機関投資家の口座を対象としてきました。今回の提携により、AI取引の仕組みが機関投資から個人投資へと本格的に展開される決定的な一歩となります。

本テストの円滑な実施には、金融庁の積極的な関与と調整が大きく寄与しました。制度面では、テストの届出と監督免除の枠組みを整備したうえで、アルゴリズムの意思決定経路、発注権限の管理、取引ログの保存、リスクコントロールのフェイルセーフ機構といった具体的な運用要件についても確認を実施。
これにより、革新的技術が一定の管理可能な範囲内で安全に運用される仕組みが確保されています。加えて、金融庁は今後、法令順守を前提としたAI活用の実装加速を金融機関に対して推奨する方針を明確にしています。

本テストでは、稲木義盛氏が戦略適合性および口座選定に参加し、BMT MAX社がAI取引の中核システムを提供します。
同システムは、寄付き前の銘柄スクリーニング、場中監視、自動発注、リスク管理といった一連のプロセスを備えており、さらに人間による監督・介入余地も確保することで、
「人間と機械の協調による規律型運用」という新たな取引パラダイムを体現しています。

稲木義盛氏のコメント:

「今回でBMT MAXとの協働は6度目となります。これまでは機関投資家のための取り組みでしたが、ようやく皆さんの元に届く段階まで来ました。
これは単なるツールの進化ではなく、“時代の始まり”を意味しています。」

なお、本テストはまず小規模な個人投資家口座を対象に開始され、今夏後半より段階的に対象口座の拡大を予定しています。
市場関係者の間では、本取り組みが日本におけるリテールAI取引元年となる可能性に注目が集まっており、個人投資家の学習意欲の高まりにもつながると期待されています。

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